マクロスF再考察

週末の劇場版完結編に向けて、TV版一気見。今日休みだし。
マクロスFは、ランカが星間飛行を歌いながら降下する12話が盛り上がりの頂点で、そこからゆるやかに下降していったなとうのがぼんやり覚えていること。
正直、ランカがシェリルに取って代わった後(16話くらいか?)の話の流れが全然思い出せない。
楽曲の良さが余りに先行して、物語が複雑化も相まって追いついていないなとか思ったりもしてた。はず。
劇場版は、そのへん上手いことまとめて欲しく期待してます。
以下、各話の流れ・要点と短評


#1 
シェリルのコンサートを中心に、アルトとランカの出会い、アルトとシェリルの出会い、バジュラの来襲までをハイテンポで描く
マクロス7世代の自分にとっては、「私の歌を聞けー」は懐かしさでいっぱいなのとともに、コンサートの演出は時代の変化を実感し、実に興奮
・ここ10年くらいのスパンで見ても、最高クラスの第1話


#2「ハード・チェイス
・バジュラの追撃の中、ランカを守るアルトの奮闘が前半。
・アルトは重要参考人として軍→SMSと渡り、バジュラの再来襲の中、街中に放り出され、偶然ランカ・シェリルと再会
・ランカは兄にアルトを探してもらうよう頼み、SMSに差し入れを持ってったとこで、同じくアルト探して(イヤリング紛失のため)たシェリルに偶然邂逅
・三人が始めて一同に介すとこで引き


#3「オン・ユア・マークス」
・バジュラの攻撃でシェルターに避難する三人の模様が前半
・オズマが負傷したことで、パニックをおこすランカ。「私ちゃんとあのこと秘密にしてるよ」→?
・幼少時、両親含め家族がバジュラによって殺害された記憶を忘れているとのこと→アレ?この時点でランカって兄を本当の兄と思ってんだっけ?
・アルトは、ミシェルの活躍を見て何も出来ない自分に苛立つ。自分の運命を他人に任せたくないとSMSに入隊
シェリルは、傲慢な態度が目立つが、「人は私を幸運だというが、それに見合う努力はしてきたつもりよ」が全て表してる
・ランカは「歌うのは好き?なら素直になりなさい」シェリルに触発され、偶然公園で出会ったアルトに背中を押され、ちっぽけな自分を変えるために、歩みだす


#4「ミス・マクロス
・ミス・マクロス本戦と、アルトの入隊試験を重ねて描く。ランカの歌う「私の彼はパイロット」と戦闘のシンクロ率は、アニメの楽しさが浮かび上がる見せ場
・模擬戦相手としてクラン・クランが初登場
・登校中のアルトに、足をひっかけるおちゃめな感じで現れるシェリルで引き


#5「スター・デイト」
・イヤリングを探しに来たシェリルに強引にデートに付き合わされるアルト
・一方、ミス・マクロスに出たことで停学になり、オズマとケンカしたランカは、ミシェルと共に行動
・二組が偶然集うゼントラーディのショッピングモール「フォルモ」でストリートライブをするランカは芸能事務所にスカウトされる
・別れ際アルトの頬にキスするシェリルを目撃するランカ
・本編とは別に、バジュラの生態を研究する政府や、ランカの歌に反応する描写のあるバジュラも。ギャラクシーからの救援要請で引き



#6「バイバイ・シェリル」
・ランカのスカウトを喜ぶ一同。その最中、大統領府より非常事態宣言とギャラクシー救援が発表される。
シェリルのライブ前に、アルトはみつけたイヤリングを返しに行くが、アルトが預かることとなる
・ランカはデートのことを隠されたり、一般人なので出番少なめ
・「ダイヤモンド・クレバス」が始めての大規模な戦いを前に、戦地に赴くアルトたちを送り出す。そこから続いてのEDの流れは戦慄。


#7「ファースト・アタック」
・「射手座」にのせての大規模戦闘は圧巻の一言。オズマの板野サーカスからのケーニッヒモンスター一斉射の流れは男なら熱くならいでか。
・後半はシェリルとランカが戦士たちに捧げる「インフィニティ」にのせてルカ救出のアルト、そして、クォーターの変形と見せ場の連続。
・戦闘は一般には隠されているが、ランカ・シェリルは知っている。
・ブレアの初登場や、イヤリングの効能(このとき紛失)なんども挿入
・第7話は、前半のクライマックスとして申し分のない完璧な回。さらにいえば、マクロスFの第1〜7話までの構成は完璧に近いと思うよ、ホント。各回異なる楽曲をメインにすえているのも再見して気付き唸った。(4話→彼パイロット、5話→whayabouto、6話→クレバス、7話→射手座とインフィニティ)


#8「ハイスクール・クイーン」
・ギャラクシーの生き残りを救助したものの、本船の安否は不明。「ニンジーン」で始まるアバンから分かるとおり前回とは打って変わり気の抜けたギャグ回。作画も特にやばめ。転校して来たランカ、学生交流で訪れたシェリルとのドタバタを描く。今日は主役のはずのランカが、シェリルの登場で脇に回ってしまうとこが、現段階での二人の実力差を明示している。演出的には、仕事が飛んで頭をたれるランカの背景にあるシェリルの大広告。キツイ。恋に仕事にガンバレ、ランカ。公園でペットにアイモを聞かせるとこに、かぶさるブレアのハーモニカの音色。当時は、ブレアも絡む四角関係を夢想したこともあった。


#9「フレンドリー・ファイア」
・全話見ると異色であると気付く脇役主役回。マクロスは脇役が最後まで、そんなに立たなかったと思っている。
・アルトがミハエル→ミシェルと呼ぶようになり信頼が深まる。クランクランのヴァルキリーごとビンタはシリーズ屈指の笑い所だろう。
・ランカはねこ日記でデビューが決まって、PRのティッシュ配り。それを見守るブレア。ブレアは、誰かの指示でバジュラの巣を破壊する。
シェリルはあまり出番がないが、グレイスがインプラントで何かやってる姿が映し出され始める
・アバン、、前半、後半と同じシーンを執拗に見せる演出はあまり上手い効果がでたいなく感じる。


#10「レジェンド・オブ・ゼロ」
・「マクロス・ゼロ」の映画化という面白い題材を切り口に、ランカのシンデレラ・ストーリーが幕を開ける、作品のターニングポイント
・前回の地道なPRから監督に見初められたランカに映画出演のオファーが。最初は端役だったが、「アイモ」を歌う姿からマオ役に抜擢。シェリルの影があるアルト、そのアルトの家のことを知らない自分、そして、アルトとシェリルのキスみせつけられと、ここまではランカの防戦ばかりだった。
・シエリルはなんかしらんがアルトを連れて島に。件のシスシーンは冗談めかしているが、赤くなっているとこがかわいい。
・アルトは出演を断ろうとしてたっぽいが、スタントはやるみたいな流れ。
この回でアルトが歌舞伎役者であることが機能し始める
・中盤の戦闘のコンテが独特で印象大
・レオンとグレイス(変装、初見では分からなかった)の接触や、ランカを守るブレラ。マオ役を射止めたランカに因縁だとつぶやくオズマと後の伏線が多数
・鳥の歌からエンドロールの流れを秀逸で「昨日までの君は何者でもなかった。伝説は今ここから始まる」スタンディングオベーションの中、スポットを浴びるランカ


#11「ミッシング・バースデー」
・目前に控えたアルトのバースデーを軸とした2話構成の前編。
・父が倒れた、誕生日に帰省すれば勘当を解く(実は方便)、あなたは演技を止められないという兄弟子の言葉、誕生日あの丘でというランカのメッセージ、本当の空を飛ばないかというシェリルの誕生日プレゼントの三択にゆれるアルト。
・ランカは仕事は順調だが、恋ではまだシェリルに完全に遅れをとっている。シェリルはギャラクシーの生き残りがいるという噂からガリア4への慰問へ。体調不良の伏線あり
ガリア4の調査・慰問、問題あるゼントラーディ軍、ブレアの出撃とレオンとグレイスの暗躍が暗に示され始める


#12「ファステスト・デリバリー」
・今見ても胸が熱くなる、やはりこの12話こそマクロスFの真骨頂ではないだろうか。狙い済ました暴動、凄惨な殺戮が始まる絶望的な状況の中、オレンジ色の空から「みんな、抱きしめて。銀河の果てまで」と飛来するランカ。「歌で戦争を止める」というマクロスの真髄が、「星間飛行」で実現するこのシークエンスに、心躍らずにはいられない。楽曲の良さ、初々しい振り付け、「超時空シンデレラランカちゃんですぞ!」という副官の台詞どれもがプラス。実はここまで、歌は戦闘のBGMに過ぎなかったが、ここで始めて闘いを止めさせることに働くとこにも注目だ。アイモ〜ねこ日記〜愛おぼえていますかの連続にやられながら、ついにシェリルとランカの立ち位置が入れ替わる。一緒に飛ぶはずだった本当の空を、傍らに居るのが自分でなはいことがなんとも皮肉だ。


#13「メモリー・オブ・グローバル」
・11年前の第117調査船団の残骸、バジュラにさらわれたランカを探し、その中に入って行くアルト。ランカは守るが、アルトは消そうとするブレラ。再会ははたすも、ランカは連れ去られたまま。
・グレイスの暗躍とブレラの関係が明るみに出る。シェリルへの投薬の怪しさにきづくミシェル。また、ランカのフラッシュバックからブレラ=兄であることは容易に想像できてしまう。グレイスはバジュラの母艦を旅立たせ、先遣隊の壊滅と銀河の妖精の死を画策しディメンションイーターを起動。自らと共に惑星をのみこませる。脱出するアルト、ミシェルで引き
・バジュラの痛みに呼応し、腹を抱えてうずくまるランカ


#14「マザーズ・ララバイ」
・ランカのライブ当日、ホールドしたバジュラ船団がギャラクシーの宙域に出現。船団あげての大規模戦闘が行われる。陽動作戦まで行う敵母艦に対して、反応弾で対抗。合流したアルトはランカ救出を試みるという流れ。
・七瀬に男として見られてないルカの死亡フラグ及び微妙に活躍できてないとこはご愛嬌。ミシェル気絶につきシェリルの実戦での飛行や地味にクランの部下が死んだりと。
・ルカのブースターで戻ってきたアルトは、シェリルとルカのピンチを救い、すぐさまランカ救出へ。が、ブレラに横取りされる。ここで、ブレラが自分がギャラクシーの生き残りであることを明かす
・最大のポイントは、ランカの歌に反応するバジュラと、その時に腹部が光るランカ、まるで身ごもっているようでとても不穏。
・死んだはずのグレイスが「あの娘がリトルクイーンとは」とか


#15「ロスト・ピース」
・総集編。グレイスが集合意識体で、その意識同士の疎通で語られるというのは初見で分かりにくい。が、全てがグレイスの仕込んだ予定調和であることが分かる。病院での二人の歌唱は必見
・バイオプラントであること、インプラントの禁止、船団の進路、ランカの存在がフロンティアが狙われた理由。計画の支障はSMSの存在、ヴァルキュリーの性能、ランカの存在。#7でのイヤリングを通じたランカのプロトコル・・・うんたらで、少しずつ作戦が変容してたことも分かる
・焦るシェリルが、ランカの前でアルトにちょっかい出すとこが微笑ましいが、一方でグレイスに切り捨てられる。ここで、バジュラ対策の切り札として政府がランカをバックアップし、グレイスとブレラがその任につく
・完全にランカとシェリルの立ち位置が反転してしまい、ここからランカ中心に物語が動く。


#16「ランカ・アタック」
・ランカの環境が変わる。思い出の歌「アイモ」が、戦闘のプロパガンダを彷彿とさせるアレンジと歌詞に書き換えられるのは、演出としては秀逸。
ランカの歌の効用が実証されるも、空気はどこか重い。
・アルトはオーナーのビルラーから、ホールドクオーツの存在を知らされる。偶然病院を抜け出したシェリルをみつけ、SMSに匿う。シェリルは、ランカの存在が高くなることを目の当たりにする


#17「バイバイ・シスター」
星間飛行OP。それより、『submarine street』にのせてのオズマの回想だけで目頭が。劇中の『TRY AGAIN』冒頭もヤバい。
・単独のエピソードとして見てとれば、名エピソードだろう。オズマがとにかく漢。キャシーも、作中の女性キャラん中ではいい味出してて、個人的には◎
・クランを通じてシェリルの薬を調べるミシェル、レオンと密会するルカ、アルトに元気づけられファーストライブに臨むランカ、ラストでグレイスと対峙するシェリルとポイント多め。アルトはこの回空気
・体内でホールドクオーツを生成したり、繰り返し攻撃を受けると聴かなくなるなどバジュラの生態が明らかになっていく


#18『フォールド・フェーム』
・OPが「ライオン」に。生きるということが全面に出て、後半の生存をかけた闘いを暗示させる。過去の映像を使いまわしつつ、一級の映像に仕上げられたOPは見事
・ルカ立案で、ランカでバジュラを引きつけ一掃後、船団ごと長距離ホールドして追撃を阻むという作戦が遂行される。バジュラの急襲で危機に陥るも、ランカ自ら戦場に赴き作戦は成功
・一方、シェリルはグレイスに死という現実を残酷に突きつけられる。ミシェル・クランの調べで。彼女はV型感染症に侵されていて、投薬で発症をおさえていた。どうも研究していたグレイス(マオやランカ母も)の姦計。図書館で出会った二人に、シェリルは気丈に振舞うも、人類の希望となったランカと失墜した自分を比べ雨の中地に平伏す。ミシェルの電話で探していたアルトの前で、兄弟子がシェリルをつれて行く。


#19「トライアングラー
・いなくなった愛君を探すランカとブレラ。最近歌うのが楽しくなさそうだという指摘に、自分が本当は誰のために歌いたかったのかに気付くランカ
・アルトの見舞いに歌うことはやめるとうそぶくシェリル、しかし、兄弟子に一度舞台に上がったものは、その甘美な魔力に魅せられ、簡単に降りることは出来ないと諭される
・一方で、不穏な空気は続く。レオンのクーデタ画策、グレイスの真の目的、バジュラの幼生。一方で距離をつめるミシェルとクラン
・夕日の屋上で邂逅する三人からのED「トライアングラー


#20「ダイヤモンド・クレバス」
・前回の爽やか青春モードから一転、フロンティアに巣食っていたバジュラのため大惨事に。シェリルに叱咤され歌うも感情の乱れからかランカの歌も通じない。グレイスさえ予想していなかったこの事態を利用しレオンは大統領の暗殺を決行。泣き崩れるキャシー。
・学園からSMSに向かう最中、シェリルとナナセはアルトたちからははぐれ、シェルターに避難。うちひしがれる人々を前に、シェリルは絶望の中再び歌い始める
・追い詰められていく中、クランはミシェルに想いを伝える。「死ぬのが怖くて、恋ができるかー」ダッシュは名シーン認定。そのクランを守るため、ミシェルは命を落とす。この回は目頭が熱くなる


#21「蒼のエーテル
・ルカ発案で、ランカがバジュラをおびきよせてアイランドごと一掃。追悼式から逃げ出し、脱皮した愛君と再会。群れに返すため、ブレラとともに船団を去る。本当はアルトと共に行きたかったランカがいじましい。ずっと大好きでしたと想いを告げる


#22「ノーザン・クロス」
・V型肝炎末期の副作用として、微弱ながらランカと同じ力を得たシェリルは、人々のため、歌うことを誓う。病気のことをクランから聞いたアルトは、シェリルのそばにいることを誓う。
マクロスクォーターの面々は、軍に接収されることをよしとせず、海賊にくらがえし。自分達の道を行く。残ったアルトとルカ。アルトとオズマは一騎打ちをし、オズマはアルトの成長を認める。
・前回はシェリルに出番が少なかったが、今回はランカがほぼ出番ない。ここにきて、アルトが本当は何がしたいのかがノイズになる。抗えない血、母の残した空、自分で自分の道を決めるとアルトの背景にあるものは分かるし、今まで人々を守ってきた事実もある。が、それを越えた彼の信念は曖昧でだ。


#23「トゥルー・ビギン」
・ランカ回、シェリル回ときて、今回はアルト回と見てとれる。前回はオズマに、今回は兄弟子に成り行きで戦っていることを指摘される。レオンとビルラーから、バジュラとランカの関係を聞いたうえで、自分の嫌っていたこの狭い世界でも、必死になって生きる人たちがいる。それを守るためなら、ランカを殺すとクランに告げる。その場に居合わせたシェリルは、それがアルトのランカへの愛情と知る。ランカとブレラは互いに兄妹であることを思い出す
・アルトとシェリルは人々を守るため、自分たちが生き残るためバジュラとの闘いを決意。ランカは自分のルーツとバジュラとの理解を求めるため、敵対関係になってしまう。
敵対関係はこうなるはず。
アルト・シェリル・ルカ・クラン・レオン率いるフロンティア

ランカ・バジュラ・オズマたちSMS
これに、バジュラを毛嫌いしつつも、ランカを利用しようとするグレイス・ブレラが絡む
・レオンがバジュラの母星を新天地と断言できる理由


#24「ラスト・フロンティア」
・グレイスの目的→インプラント技術とホールドクォーターで銀河広域思考ネットが実現する。並列意識のターミナルは上位存在になり、実質銀河を支配する。しかし、人類がそれをよしとする理由がない。そこで、兵力としてのバジュラ、それを統べるためのランカが必要になる。そのため、グレイスはランカに真相を確かめさせた上、彼女を手中におさめる
・ランカの過去→ランカは、母がV型感染中にそれと知らず生んだ子供で、彼女の歌がバジュラを呼び、117調査船団は壊滅した
・オズマたちによりグレイスの陰謀とランカの絡み取られが分かる。取り返した上で、ランカがバジュラを制し無害であることを証明するのがベスト。
シェリルが、マオの子孫であることが判明。恋人ごつこは終わりにしようと最後にくちづけを交わす。生きて戻るとアルトは誓う。
・後半は射手座にのせての戦闘。しかし、グレイスに罪滅ぼしと操られたランカの愛覚えていますかで、形勢は逆転。巨大ランカの前で、アルトはブレラに撃墜される


#25「アナタノオト」
・最終話は、オズマたちの帰還がグレイス・レオンの陰謀を暴き、巨大ランカの正体がギャラクシーであるとこから開始。アルトは愛機を取り戻し、シェリルの歌(インフィニティ)の力でランカは目覚めるも、グレイスに支配されたクイーンの圧倒的な力の前になす術がなくなる。
・その時、ランカの歌(アナタノオト)でバジュラたちが協力し始める。ランカは、シェリルを叱咤し蝕む病を取り除く。バジュラ達が人間をかばい、一丸となってギャラクシーからランカを取り戻す。ブレラと協力し、アルトはミシェルのライフルでグレイスを打ち抜く。
・アルトは念願の空を駆ける。ランカの挑戦に、シェリルが乗る。最後の歌はトライアングラー


総評
・全部見直すと、伏線や謎もほとんど回収している。
・「歌で戦争を止める」は、ランカとシェリルの歌声で、バジュラが人類に味方することで成就される
・最後は、共通の敵グレイスを全員で倒すという展開へ
・バジュラは、ランカを取り戻そうとしていた。シェリルの歌声を聞く事で、他者の存在を理解したという解釈がランカによって語られる。また。アイモが求愛の歌であったことも。
・新天地もみつけ、物語は大団円を迎えている


こうして一気に見返すと、素晴らしい出来だと見解を改めざるをえない。ただ、ラストの盛り上がりより12話をクライマックスと思うとこは変わりないが。
が、一抹の物足りなさは、やはり三角関係の結末が描かれなかったことか。シェリルとランカはどちらかが見劣りするということはなく、ダブルヒロインとして十二分に魅力を放っていた。一方、主人公のアルトがやっぱり弱いなとどうしても感じてしまう。彼の「覚悟」とか「決断」は最後まで成り行きの中にしかみつけられず、二人のヒロインにいい顔をしているようにもみてとれてしまう。確かに、恋愛の結末を描くことは、リスクを伴うと思うし、作品的に難しくもあるだろう。が、ミシェルが死を持ってまで見せた「恋とは命がけ」がある限り、きっちり描いて欲しかったとも思う。
サブキャラクターがあまり魅力的でないとこも、ちょつとひっかかる。もう少し、ベタなチーム感があってもよかったかな。


追記
イツワリノウタヒメ〜再見
・まず冒頭のユニバーサル・バニーが白眉。ぜんまい式人形バックダンサーの動きが癖になる
・ランカとアルトが既に出会っているため、冒頭部が異なる
・ランカとシェリルの出会いと交流が若干薄めに感じる。意図的か?TV版では友達という感覚を受けたが、そのへんも尺の関係で描けないものなあ
・丘でデートとか。。。スターウォーズか!(クローン戦争におけるパドメとアナキン)
・中盤からはオリジナル展開で、シェリルのスパイ嫌疑で引っ張る
・基本、1〜7話の流れだが、そこからフロンティアが襲われる(#20話
)の展開や、最終話の戦法・歌姫二人の歌、加えてアルト・オズマ・ブレラの共闘など熱い展開になる



ランカのシンデレラストーリーからのバジュラ対策の手段への流れと呼応したシェリル没落・再起が抜けている大きな流れ。
とはいえ、大筋はイツワリノウラヒメだけで、TV版をなぞってしまってるので、サヨナラノツバサはオリジナル展開メインになりそう。
個人的には、12話の再現と星間飛行は削らないで欲しい。
というわけで、明日というか今日初日見に行きます。楽しみだー