『魔法少女まどか★マギカ』5話

魔法少女まどか★マギカ』5話の感想を。


割とほっとして見れた回。
心配していたのは、かみじょう君のこと。さやかは、良かれと思って彼の体の回復を願いとし、代償として魔法少女になり命がけの戦いに臨むことになるのは衆知の事実だが、それがかみじょう君の望みだったのか。つまり、かみじょう君が事故の前に自分の才能に限界を感じていて、動かなくなった手を悲しむふりをして、その実重圧からの解放に胸を撫で下ろしていたとしたら、さやかの行為は裏目にもほどがある。
さすがに、この展開は夢も救いもひとかけらもないなと思いつつ、でもやるかもと不安で仕方なかったが、彼が屋上でヴァイオリンを引くシーンはとてもキレイで、胸を撫で下ろした。


同じ出来事を目の当たりにしながら、違う選択を行った二人。明らかに劣等感を抱えることになったまどかの主人公性は、さやかとの会話や、ほむらへの懇願、さやかへの同行と多くのアクションをおこすことで保たさせているところは上手いと感じる。
が、どう考えても同行は死亡フラグだよね、まどかじゃなく、さやかの。そのへんはキュウベエの手の内ということか。


新キャラは絵に描いた噛ませ犬なのでスルー。グリーフシード狙いなのはいいが、魔法少女の魔法力はそれ以外で回復しないのか。回復しないとどうなるのかはそろそろ説明が欲しい。
願いの種類によって、魔法少女の特性が変わることや、ほむらとキュウベエの契約関係にも触れている。


最後に。キュウベエは怪しいのは確かだけど、キュウベエ側の事情は実はまだ明示されていないので、物語の価値観はもう1回ひっくり返る可能性があり、それが楽しみだ。
確かに、キュウベエは選択肢のないまま、もしくは煽るように、少女を戦場に誘っているが、魔女と戦うものがいないと、多くの人が犠牲になることもまた事実。キュウベエがわざと憎まれ役を買っているという描写が入ると、価値観の逆転が必ず起きる。僕が楽しみにしてるのは実はそこなんだ。