『けいおん!』12話(最終回)
『けいおん!』12話(最終回)の感想を。
これは、いい最終回だったんじゃないでしょうか。
原作だと、後夜祭のキャンプファイアー見ながら、練習不足のせいでひどい演奏だったと梓が唯をなじったり、わーわーやって・・・みたいな感じなんだけど、さすがにそれだと後味悪いから、どうやるのかなあと思ってたら、話全然変えてきた。これはもう原作の膨らましの範疇を越え、改変の域に入ってるけど、1クールで終わるアニメの再構成、作品の魅力とは何かを考えれば、この最終回しかないでしょう。
ライブをやって成功する。ただ、唯が足を引っ張る描写も多少残す。
澪の歌をバックに、ギターを取りに戻った唯が走る姿を1話になぞらえながら、過去の自分にメッセージを送っちゃうのは、鳥肌ものだけど、けいおん!にはあってると思う。
冒頭のたくあんとか、演奏シーンの口を尖らせる作画とか、上記最終回用演出とか、語り草の多い回であることは間違いない。
ジャズ研にはいった憂の同級生が、軽音部の演奏に興奮してるのもさりげないナイスカット。
しかし、個人的には、幼少期唯のザリガニのエピソードを推したい。
熱中すれば凄い力を発揮することの具体例として、これはないだろ。いいセンスしてる。
軽音部というより、その中心人物である唯でまとめた構成もいいと思います。
このクールは『けいおん!』でしたね、やっぱり。
日常ものとしては秀作中の秀作。