『花咲くいろは』25話

花咲くいろは』25話の感想を。


スカっとしねえ!!
物語が地に足つきすぎている!!
なんというか、一発逆転の秘策も、伏線的地道な努力からの窮地脱出もなく、従業員の目指す方向は一緒だが、現実問題として個人個人がキャパ以上に働き、創意工夫で乗り切るという本当に現実的な対処しかないところが、ミソ。
まあ、このへんは、自分も仕事してて身につまされるところがあった。
上が変わると、なんか新しいシステムが導入されるけど、だいたい気持ちが空回る感じになる。


覚醒したかに見えた若旦那だったが、だからといって才覚が飛躍的に伸びるわけでもなく、まとめ役としては機能するようになったものの、理想が現実においついていないとこが憎めない。


サービスを重視するか、多くお客を取るようにするか、勿論両方できればいいが、そんな都合よくはいかない。後者にシフトしていかないと、経営が立ち行かないが、緒花やなこちは伝統の喜翠荘を大事にしたいと思う。


皆前向きだし、目指す方向は一緒なのだが、見えてる景色は違う。
それは、性別だったり、年齢だったりするんだろうけど、この場しのぎ感はありそうでなかったクライマックスで、興味深く見れた。ただまあ、スカっとはしない。

結局、緒花のモノローグで語られたところに落ち着くわけだ、物語的には、そりゃそうだ、結局は彼女の成長の物語であり、多分、この先旅館が潰れたとしても、緒花は時がたてばそれを前向きに捉えそうな気がする。
「喜翠荘はなくなっちゃったけど、大切なことを色々教えてもらったから」とか言って。
あいつはそういう娘だよ(笑)