『精神』鑑賞記

想田和弘監督の観察映画第二弾『精神』を見てきました。


前作『選挙』が未見なので、この「観察映画」と名付けられた映画を見るのは初ですが、既存のジャンルで言えば、ドキュメンタリーに当たるでしょう。しかし、ナレーション、テロップ、音楽などが一切排除され、ただ淡々とカメラが被写体を追っていく作りです。

そこには、明確な主題や監督の導きたい結論や着地点はなく、この作品をどう見るか、その「視点」は観客に委ねられていると強く感じさせられます。


失礼を承知で言うともしかしたら退屈かもと懸念し、さらにかなりの寝不足だったため、寝ちゃうかもと心配していたのですが、2時間15分きっちり作品にのめりこめました。非常に興味深い内容でした。


鑑賞中、鑑賞後色々なことを考えさせられましたが、新しい知見かを得たというよりは、自分の今まで培った見識を再確認することが出来たことが、大きな収穫でした。


人によって見方が大きく変わる映画なので、他の方がどう見たのか気になります。とりあえず今週のタマフルで特集が組まれるので、楽しみです