『エンジェルウォーズ』感想

ひっさびさ映画の感想。


ザック・スナイダー監督の新作『エンジェルウォーズ』を早速見てきた。
吹替版で。
連れに、吹替えと字幕どっち?と聞かれたが、そんなの吹替一択だろ!
SPHEREダゾ!!


映画自体は、以前予告見た時、「うわあ、これやりたい放題だな」と若干の地雷臭を感じつつも、逆に打ちにいかないとな。


で、結論から言うと、予想以上にB級だった。いや、C級と言っていいかもしれない。
途中から、それでも、いいところを探すようにだいぶ甘い目で見ていたが、特にいいところがなかった。


まず、ストーリーはあるけど、全くドラマがない。
これが致命傷。
いわゆる「脱獄モノ」なんだけど、ちっとも緊迫感がない。なんというか、テンションが張り詰めていないのだ。
ていうか、「脱獄モノ」というジャンルは映画の「型」の中では、「復讐モノ」などと並び、相当強い型のはずなので、かなり適当に作っても、そこそこ面白くなるはずなのに、このていたらくは。。。
きつい理由として、舞台となる精神病院がまずそんなに酷い所に見えない(これはこの作品の構造というかギミックも関わってるが)のが一点、さらに主人公及び仲間たちが脱獄を試みる理由が希薄なのが二点目。
この合わせ技で、観客から見ると、本当に「どうでもいい」話に映ってしまっている。


そして、いわゆる二重構造になってることがこの作品の肝なのだが、それが大オチになってるわけでもなく、最初から分かってることなんで、なんだかなあと。特に、引っ張ったた主人公の表情の拍子抜け具合はヒドい!
また、見せ場であるアクションシーンも、そこまで斬新なわけでも、役者陣の動きがキレキレのわけでもなく、そこまで見せ場になったないと思う。


自分の好きなバジェットのパッチワーク方式で映画作ること自体は悪くないと思うけど、誰かがコントロールしないと、監督の我がせり出しすぎて、映画としてのルックが大きく損なわれる、いい例なのではないかしらん。そういう意味では、シャマランとかタランティーノは本当に凄い。