機動戦士ガンダムユニコーン『ラプラスの亡霊』

機動戦士ガンダムユニコーン『ラプラスの亡霊』の感想を。

ユニコーン、原作の纏め方が上手く、映像的にも高水準で、隙がない。
ここがねー、みたいなツッコミを入れられるところもほとんどなく、高レヴェルでまとまりすぎていて、脱帽です。
原作既読の自分にしても、名シーンは切らず、エッセンスをまとめ、カットするところはカットするその塩梅が秀逸ぎてもう。
ストーリーの肝になる棄民政策はしっかりと残したとこも心からの賛辞を送りたい。

バナージのキャラもただ回りに流されるナイーヴな少年と主人公の間をギリギリ嫌味にならないくらいに位置づけられていると思う。
今回マリーダが劇中語ったように、バナージは「それでも・・・」と言い続ける主人公である。
そのひたむきな姿に、世の中の酸いも苦いも味わった大人たちも、再び心動かされるところが醍醐味で、バナージだけが一方的にダグザやジンネマンやマリーダに導かれるだけではないところがミソだ。

印象的だったのは、エンドロールに乗せた大気圏突入のシークエンス。台詞なき台詞はひたすらカッコいい！